メメント森の熊

新卒で県庁に入り、2年半公務員として働いた後、スタートアップ企業に転職してフルリモート勤務をしています。アクセサリーを作って販売もしています。ここは私のスケッチブック。

2か月で公務員試験(地方上級)科目ごとの勉強法④集団討論&個人面接編

 公務員試験体験談シリーズとりあえず最後です。
8月上旬に、最後の集団討論&個人面接がありました。集団討論にまつわることは、私にとって完全に予想外の展開でした…。
あくまで私の体験談なので自治体によっても違うと思いますが、学べるところがあれば参考にしてください。今回はより体験談風に書いていきます♪

 

時は論文&適性検査の日へ遡る…

論文も良い感じに書き終え、さあ帰るかー!と帰り支度を始めたら、周りの様子がなんだかおかしい。席が近くの人間同士が社交して場がざわついている。
友達でもないのになんでそんな話すの?意味わかんない、帰ろう。
と思っていたら!

「あの~、席順的に、僕とffyさん討論で一緒のグループになると思うんで、ちょっとこの後集合して話し合いませんか?」

「!!??はい…。(一緒のグループになると??思う??????)」

今日の席順でグループ決まるんか?そんな単純なの?てか話し合うって何を??
ぐるぐると色んな考えが頭を駆け巡ったが、結局炎天下のもとに6人が集合した。
あいさつしてラインを交換し、グループを作る。私以外の人はこういう文化があることを予備校などで聞いて知っていたのだろう、とくに驚いていない。

そう、私の受験した自治体は、論文の日の席順で次の試験である集団討論のグループ分けが分かってしまうという、それでええんか??という感じのシステムだったのだ。

ここでそっぽを向いても自分だけ損するし流れに乗っとけ~と思い、乗った結果、集団討論の前日にファミレスに集合して、討論の際の役割を決めて「討論の練習」まですることに。
多少なりとも民間就活をやった身としては本当に驚いた。だってそんなの、集団討論じゃなくてお芝居の成果を発表するみたいじゃん。しかし、周りを見渡してみると同じようなグループがそこかしこに。みんな練習をしているので練習しないグループはクオリティ的に評価が下がる。それを避けるためにやらざるを得ないという感じだろうか。色んな意味でよくないシステムだ。
とはいえ、せっかくだからこのグループを牛耳ってグループでも個人でも良い点数もらおっ!と心に決めたのだった。

 

「討論の練習」in サイゼリヤ

さて時は流れ、討論前日に私たち6人は駅前のサイゼリヤに集合した。
立候補により、本番の討論では私が司会をすることになった。希望通りだ。
なんの意味があるんだと思っていた練習会だったが、それなりに収穫はあった。

まず予備校に通っている人たちは、みな集団討論のコツが書かれたテキストを持っている。 そこには役割別の立ち振る舞いや、理想的な議論のひな型まで書いてあって、多くの予備校生は本当にこれの通りに議論を進めたがるので、知らないで進めると自分が悪くなくても「空気の読めない人」扱いされ、数の力でハブにされる可能性がある。

たとえば司会なら、

・司会は議論の切れ目でタイムキーパーに時間を確認させると良い

・司会は議論が混乱してきた時に書記に今までの流れをまとめさせると良い

など。あ、そこまでやらなきゃいけないんだ?と思った。公務員は人事のプロではないし、分かりやすい加点シグナルが必要だということだろう。

あと、意外と知らなかったのが

・身分(大学名や社会人であることなど)を明かしてはいけない(明かした時点で失格らしい?)。

・メンバーと(打ち解けた感じを演出する目的でも)タメ口で喋ってはいけない

などなど。こういうのも予備校に行ってないとサラッとやってしまう可能性があるので、多くの人がもってる共通認識を自分にもインストールしておくのは大事かと思う。

この日の「練習」では、役割ごとの立ち位置を確認したうえで、実際に時間をはかって討論をしてみた。その後、一人ずつに全員からフィードバックをした。

もう何の練習をしているのか訳が分からないが、自分の議論の進め方を振り返る中で、たしかに改善できるところ(ここでこの人にも話をふればよかった、などなど)もあり、お芝居の発表会に活かせそうなポイントは自分なりにいくつか得られた。

なので、これから受ける人に向けてアドバイスしたいのは、もしも事前に集まる文化があるならなるべくそれには行って、テキストを見せてもらってこの役はこうであるべきという共通認識を獲得してこいということ。そういう機会が無かったら、友達にでも頼んでテキストだけでも見ておくべきかと。

 

いざ当日、幻の7人目が登場

さて翌日になり、受験者が官舎に集合する。どのグループの人たちも事前に練習しているのだろう。初めて会ったもの同士のノリではない。

待合室に案内され、説明を受ける。

「討論は7人で行ってもらいます」

ふーんそうかぁ。と思ったら、周りの慌てぶりがやばくて笑ってしまった。

7人目の人、練習に呼べなくてかわいそうだったなあ、と思いつつ、別の部屋にグループごと案内されて討論が開始した。

自分的には本当に「お芝居の発表」という気持ちで仕切っていて、淡々とやっていたためほとんど何も思い出せない。7人目の人は、お題に関することを偶然にも大学で専攻していて普通に最強だったので問題なかった。
試験管は周りに三人ぐらいいた。かなあ。

その後、待つ部屋に戻って個人面接の順番を待つ。
待ち時間がめちゃくちゃ長いのね。本でも持ってくればよかったと後悔した。

で、個人面接である。

 

面接対策にやったこと

事前に送った履歴書を見て質問する、とのことだったので、履歴書に書いてあることをどういう方向から聞かれても一貫性をもって答えられるように考えておいた。

また、「興味がある」と書いた分野について、わが県での具体的取り組みを知っていますか?とか聞かれても困るなあと思ったので、事前に県立図書館に行き、県に関する資料を読み込んで事例をストックしておいた。

つまり普通の企業の面接準備と何ら変わらない。

 

個人面接で聞かれたこと

ここはより、個人の体験談的要素が強くなると思うので参考程度に。面接官によっても変わると思うし。

まず私の対策はほとんど無駄だった。県の具体的取り組みやいわゆる「ガクチカ」はほとんど聞かれず、
「仕事でこういう場面があると思いますが、ffyさんはどういう気持ちになると思いますか?」
「ffyさんのように何でも素早くこなせる方ばかりではないと思いますが、仕事の遅い同僚がいたときどのような態度を取ると思いますか?」
といった、ふんわりした質問ばかり。

緊張するたちでもないので適当に乗り切って答えたが、そんな質問で私がどんな人物かわかるのかなあ、と正直疑問に思った。まあそこはどうでもいいか。

とはいえ私の面接中の様子もけっこうひどかった。

まず入室直後に「椅子の横で立ったまま名前と受験番号を言ってから座ってください」と言われていたものの、待ち時間が長すぎてそれを完全に忘れ、入室後は「よろしくおねがいします。」とだけ言ってズンッと椅子に座り込み、そのあと沈黙が続くので試験管とお互いに「…?」な顔で10秒くらい見つめ合った。で、そういえばなんか言うんだった!と思って立ち上がり、名乗り、笑われた。

そして面接の最後の質問。

「ところでスポーツは好きですか?」

「うーん、わりと嫌いです。」

面接終了。
さすがにスポーツへの憎しみを面接で表現する必要は無かったか、と後でちょっと反省した。

ともあれこれで試験はすべて終了、解放感でいっぱいになった。グループメンバー全員の個人面接が終わったときはLINEに「個人面接もお疲れさまでした!みんなで合格できるといいですね」「7人目が現れましたがいい討論だったと思います!ffyさん上手に司会やってくれてありがとうございました!」など、なんかいい感じのコメントが沸いた。そして、静かになった。

 

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