『世界の美しいステンドグラス』、こっくりとしたキラキラを眺めたい人に
フィです。新企画、「読んで見て楽しい本」。ストレスフルな毎日を生きる私たち、というか私、は、もともと本を読むのは大好きですが、作中の人間関係がしんどかったり、心をえぐられて更に疲れてしまうこともしばしば。そんな精神状態でも眺めて楽しく幸せな気分になれるような、いわゆる「おかゆ本※」をどんどん読んでシェアしていこうという企画です。
※「おかゆ本」とは、フィがTwitterで見かけた「おかゆ作品」という言葉を気に入って本に当てはめたもの。もともとの「おかゆ作品」は、見てもしんどくならない、傷つきにくい、ダメージを受けにくいおいしいものや可愛いもの、きれいなものを扱っている映画のことみたいです。
今回ご紹介するのはこちら。パイ インターナショナル編著、関わってる人の名前多くて誰が書いてるかよく分からない、『世界の美しいステンドグラス』。
見て楽しい度 ★★★★☆
新しい学びがある度 ★★☆☆☆
おかゆ度 ★★★☆☆
正方形の手に取りやすい小さめサイズ。200ページくらいで、写真は全部カラー。
表紙の様子を見ると分かるように、こういう世界各地のステンドグラスの美麗な写真がドシャドシャ載っていて、端っこにかるーく説明が付け加えられている。ひとことで言うとインスタっぽい本で、文章はあえて写真に対して控え目を目指しているのだと思いうけど、とくに印象に残ったものは無かった。
きれい、確かにきれいなんだよ。私はガラスとかそういう透き通ってキラキラしたものがすきだし…と思いきや、最初の方のヨーロッパの大聖堂の、巨大!壮麗!ドヤァ!!ページは、自分にとっては予想外につまらなかった。なんというかおなかいっぱい感がすごくて(=おかゆ度を下げている)…。
それよりも、90ページ目ぐらいから始まる、ちょっとマイナーな施設のステンドグラスの紹介からは、はっとするような素敵なデザインが多かった。
とくに気に入ったのは、フランスのロザリオ礼拝堂(黄色と青のシンプルな色使いが温かくてセンスいい)と、オマーンのマトラ・スーク(子どもが描いた絵みたいな謎ウマな可愛いステンドグラスのパネルで屋根が構成されている)。
あとは、シャガールのデザインしたステンドグラスというのがあるということを知り、あの形があるようなないような絵がガラスで再現されうるということに地味に驚いた。笑
まずさっと最初から最後まで目を通して、気に入ったものだけをじっくり眺めるのが、疲れたときに最適な楽しみ方かも。