メメント森の熊

新卒で県庁に入り、2年半公務員として働いた後、スタートアップ企業に転職してフルリモート勤務をしています。アクセサリーを作って販売もしています。ここは私のスケッチブック。

2か月で公務員試験(地方上級)の一次試験受かった人がやったことまとめ

2018年夏、県庁の一次試験に合格しました。
ネットで調べてみたら3か月で地上合格とか、一か月で市役所合格とか、色んな人がいたけど約二か月で地上の一次試験に受かるためにやったことを再現性あるようにまとめてた人はいないように見受けられたので記録しておきます。

ちなみに、なぜ試験の二か月前に受けることを決めたのかというと、その時期に民間の就活が行き詰まり、すごく行きたかった会社の選考に落ちてしまい、落ち込んですべてがどうでもよくなったからです。
でも東京のコロナ禍もかわし、オリンピックの大混乱もかわし(予定)、案外相対的にベストな選択をしたような気がします。未来は未定ですが!

 

 

受けた業種は行政Ⅰ

行政Ⅰです。文系で県庁で働こうと思って申し込む一番一般的なやつだと思います。そのほかには面接重視の行政Ⅱとかいろいろな受け方があるのでまずは調べましょう。

 

勉強時間は56日×10時間=560時間

受験を決めたのが2018年4月17日、一次試験が2018年6月24日、その間の二週間は学部のテストのために費やす(実は単位もけっこう危うくて卒業できない可能性もあった)と決めて一切勉強をしなかったので、実質公務員試験の勉強にあてたのは、手帳見て数えてみたら56日でした。ほぼ二か月です。

その間は毎日10時間くらいは机に向かってました。完全に昼夜が逆転していたので試験直前に生活リズムを戻すのがとても大変でした。また、机には向かっていたもののなんだか精神的に色々つらくて、何も手につかない日もありました。雑魚だ…。

 

インターネットで情報収集をした

受けると決めた日の深夜にネットで色んな人のブログとか読んで情報を集めました。笑
・ふつうは半年~1年くらいかけて予備校にも行ったりして準備するもの
・科目数がとても多い(約30科目あるうちから選んで25科目くらい受けるイメージだったかな)
・私が受けた自治体は例年倍率が7倍くらい

などなど書かれておりとても不安になりました.
つまり私は通常の人間の3~6倍の進捗をうまないといけないってことね。さすがに無理じゃね??と思ったのを覚えています。

たぶん何も知らない人もこの記事を読むと思うので書いておきますが、
公務員試験には
国家公務員試験(官僚つまり国家総合職や国家一般職)
・地方公務員試験(県庁や市役所など)
があって、地方公務員試験でも受けるところによって難易度が変わってくるのです。地方上級、地方中級、みたいな。私が今回受けたのは地方上級です。
地方上級の試験は教養試験と専門試験の二本立てで行われて、一日に教養150分と専門120分をとってそれぞれの科目が行われます。

教養試験→さんすう!ぱずる!こくご!えいご!しゃかい!りか!的なノリ。
専門試験→法律・経済をメインに、行政学や財政学など大学で学びうる専門的な科目がいろいろ雑多に広く浅くぶち込まれている

実際の問題は、各科目から軽重はあれど数問ずつ出されるオードブル盛り合わせって感じで、全科目を勉強する必要はありません。とくに専門科目は、わたしの受けたところは1科目につき2問ずつ、合計が25科目50問、そのうちの20科目40問をその場で選択して解答する形式だったので、10問、つまり5科目は捨てられることになります。

以上のようなことを私は、一晩で一気に調べてホウ…って思ってました。なんにも知らなかったので。

 

勉強の計画を立てた

夜中に色々と調べた勢いのまま私はアマゾンで何冊か問題集を購入しました。数的推理、判断推理がざっと見られるという本を一冊(もはや名前も覚えてない)と、あと過去問500ですね。あとでご紹介します。本を注文して寝て翌日届いたので、数的推理と判断推理の本を4時間くらいかけて全部解いて、まあいけるかな、と思ったのでそれらは解いた本も捨てて今後とりあえず一切見ないことにしました。ちなみにこの判断は間違いでした。 で、あと文章理解と英語の読解と資料解釈はさすがに勉強しなくてもいけるだろうと思ったので触れませんでした。こちらは正しい判断でした。

つまり私が勉強しなくてはならないのは、優先順では、
民法憲法行政法←知識ゼロかつ重い科目なので早急にインプットが必要
②経済原論←経済学部ではあるが浅く広く問題を解くとなるとまた違う
行政学・社会政策・政治学・財政学などほかの専門科目
 ←知識ゼロだが上の二つに比べて各科目の出題数が少ないので優先順位が下がった 
④日本史や化学物理など高校でやっていない科目
 ←完成度は期待できないので軽くさらっておいてワンチャンを狙う 
数的推理&判断推理←すでに目を通してあるのでブラッシュアップ的な意味合い

ということが分かりました。

ここまで考えて私は今後二か月の計画を立てました。大学のテスト勉強には絶対2週間使いたいということはその時から分かってたので、最初から56日しかないことを前提とした計画です。

まず一週間目で専門科目の出題数の多い科目(憲法民法行政法、経済原論)を一周する。これらの科目はその後一週間で一周回して、合計で5周くらいはできるといいなと思っていました。二週間目に専門科目のほかの科目を投入して二週間かける。その後は様子見ながら日本史・理科のインプットや世界史の復習したり、数的推理&判断推理をやったりして調整していこう!

分かると思うんですけどほとんど計画の体をなしてないですね。昔からこんな感じででたとこ勝負です。ただ、すべてのことを急ぎペース、前倒しで考えておいたのはあとあとの調整で助かりました。

 

使った問題集の紹介

民法憲法行政法・経済原論など主要な専門科目はいわゆるスー過去と呼ばれるやつを使いました。あと、③ 行政学・社会政策・政治学・財政学などほかの専門科目に関しては去年試験を受けた友達が持ってた予備校のテキストがもらえたのでそれをありがたく使ってました。
※予備校のテキストはやっぱり最強だったのでお金と時間があって確実に受かりたいなら予備校に行くべきでしょうね。笑

⑤の数的推理&判断推理は最後の一週間に畑中さんのやつを使いました。スー過去と畑中さんのはどちらもいい参考書だったように思います。

④ 日本史や化学物理など高校でやっていない科目については高校時代に使った参考書や理系の弟の教科書、ネット上でざっっっくり日本史世界史が学べるサイトなどを見つけて暇つぶしというか気分転換にインプットしました。

 

実際にやった勉強とその進捗

私が実際にやってた勉強はこんな感じです。

まず最初の一週間で①と②の科目を終わらせるために、1日1科目のペースで400ページくらいある参考書を読み続け、疲れたら眠り、起きてまた読み、その繰り返しで一週間を過ごしました。
行政法憲法民法1と2→マクロ経済→ミクロ経済という順番でした。ここは一週間の予定でしたが実際は10日かかりました。全科目、一周したら次の科目に移りました。
どの科目もまとめを読んで概要を理解した後問題をやって答え合わせで確認して次に進むというやりかたを取っていましたが、法律系はもともとの知識が全くないので必須マークの付いた問題のみ、マクロ経済とミクロ経済は経済学徒なので得点源になりうるだろうと思いすべての問題に手を付けていました。
その後、計画では③のインプットに入る予定でしたが、あまりにも①の科目が身についていないと感じたので、計画を変えて①と②の二週目を2,3週間目にやりました。
4週間目には③のインプットや世界史の復習に入りましたが、予備校のテキストは最強な代わりに詳しくて量も多いので、どこに重点を置いていいかわかり兼ねがちでけっこう時間がかかり、③自体のインプットを一応終えるのに二週間かかったと思います。
で、このタイミングで五月祭とテスト期間に入りました!なので5/19~6/1は大学のテスト勉強だけをしました。で、あけて6/2。私の手帳には6/10に「見るべき問題を一通りおわらせたい」って書いてありました笑 この一週間は、過去問500をひたすら解いて間違いの多かった科目の復習をしてたと思います。

で、ちょうど試験の2週間前になって、あれ、そういえば数的推理と判断推理って大丈夫なの?と不安になり、念のため…と畑中さんの本を買ってやってみたらこれけっこうできないじゃん!!wとなって、残りの2週間は数的と判断の解法チェック、演習、その他科目の確認や軽ーく理科のインプットなどなどしてたらあっという間に試験当日になりました。


やってよかったこと

私が一次試験に受かったのは、相談できる人とテキストをくれる人が周りにいたのも大きいです。相談できる人っていうのは、東大なので国家総合職を受験する友達がいっぱいいるわけで、仲のいい一人に筆記試験の勉強のコツとかを教えてもらってました。精神安定剤にもなるしほんとうに助かりました。また、わたしは一浪なので、前年に地方公務員試験を受けた高校の友達、という最強のネットワークが幸運にも存在し、その人たちからもとても助けてもらいました。というかテキストを借りました。
 もちろんそのような友人がいなければ自分でテキストを買って自分で勉強していたんだと思いますが、もしもこれから試験を受けようと考えているひとは、このような知り合いに心当たりがある場合は絶対にコンタクトとったほうが良いです。
 そのような知り合いや先輩がいない場合、もしも大学生なら大学に地元の公務員試験センターのようなところがあるらしいです(私は、どうせ東大なら国家総合職しかないだろうと決めつけて探したこともないけど実際どうなんだろう)。とにかく相談できる人や仲間や場所を確保するのは短期でも長期でもけっこう大事です。
 そのほかの具体的な勉強のやり方については書くとめちゃくちゃ長くなりそうなので、需要がある感じならいずれ書いていきたいと思いますが、自分的には普通に参考書を読んで覚えていっただけなので言語化しづらいですね…。

 

反省点・改善できたこと

主に二つあります。

  • 数的推理と判断推理の勉強を後回しにしたのは良くなかった
    最初に試しに買った問題集が簡単すぎてふつうに騙されるところでした。笑 この科目に関しては、勉強の最初から毎日少しずつやるのがベストだと思います。ですが、たとえギリギリの時期でも、特に判断推理なら解法を知っているだけで解けるものもあるためインプットはやるべきです。やればできるようになる科目ですが、勉強していない状態でどのくらい解けるかは人によって全然違う(できない人は本当にできないらしい)ので、自分の頭と相談して勉強量は決めるべきだと思います。
  • いずれの科目も、1周したらすぐ次の科目に移ったのが良くなかった
    結局、2週目に入った時にほとんど忘れていて絶望しました笑
    そもそも短期の合格を目指す場合、浅くざっと読まざるを得なくなるので、覚えたと思ったことも1時間もすれば忘れちゃうんですよ絶対。なので、民法なり憲法なり、参考書を一周したらすぐさま二週目に入るのが脳的には一番効率が良いと思います。

当日の倍率や感触

当日は、試験のみの倍率は結局3倍くらい、全体の倍率は6倍くらいだったみたいです。母校の高校が受験会場だったので何とも言えない気持ちでした。
専門試験が思ったよりずっと難しく、あと時事問題的な視点が多かったのに驚きました。これが反省点に時事問題についてあげている理由です。こんなのは意識していないと絶対に知識として定着しません。

 

最後に

ダラダラと書いていきましたが少しで誰かの参考になれば幸いです。

自治体によりますがTOEICで730点以上または英検で準一級以上だと二次試験では10点プラス、とかそういうのもあるみたいなのでどんどん活用していきたいですよね。

最後に、私の意見を述べさせていただくと、
2か月で受かろうとしないでもっと前から準備してください、健康を害するので。